当ラボで組織や細胞からインタクトなミトコンドリアを単離する際の古典的なプロトコールです。単離後のミトコンドリアはWBやミトコンドリア機能測定に使えます。以下の参考文献の方法を参考にして実施しています
参考文献:
1. 培養細胞実験ハンドブック. 羊土社、2009年1月 羊土社.
2. Thomas Lampl, Jo A. Crum, Taylor A. Davis, Carol Milligan, and Victoria Del Gaizo Moore. Isolation and Functional Analysis of Mitochondria from Cultured Cells and Mouse Tissue. J Vis Exp. 2015; (97): 52076. 2015 Mar 23. doi: 10.3791/52076
プロトコール
組織を100mg程度採取する。この時組織重量を記録しておく
組織1: ミトコンドリア単離シュクロースbuffer (プロテアーゼインヒビター含有)10 として (組織100mg:buffer 1ml)、ラボのポリトロンホモジナイザーで5回ストロークする。
2mlチューブにホモジネートを全て回収 (1-2ml)
800 x g, 4℃, 10分遠心
上清500ul(ミトコンドリア含む)を1.5mlチューブに移す。上清が少ない場合は半量にするなど適宜調整する。サンプルごとに上清を分取する量はそろえる(後に組織量当たりのタンパク量や、酵素活性を計算するため)。
12000g 15min 4℃で遠心
上清を破棄し、沈殿のミトコンドリアにPBSやNP40 lysis buffer (プロテアーゼインヒビター含有) を500ul程度加え懸濁し、て次のアッセイに移行する。※次のアッセイにbufferや不純物(脂質など)が影響しそうな場合は、PBSを1ml加えて再度遠心し上清を除く(一度washする)
タンパク量を計るときは、NP40 lysis bufferで溶かしたミトコンドリを12000 x g, 4℃, 10分遠心し、上清を原液のままBCA方で定量する
各アッセイ後、組織1g当たりの計算式(最終200ulのPBSで懸濁した場合)
各アッセイの値 (mg, U, fluorescence等 / ml ) x 0.2 x 22:mg, U等/ g tissue
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